『ひかるゆめ』コメントです。


穂高さんのライブを見ているとき、このCDを聴いているとき、自分の感覚は深く研ぎ澄まされ、自分がわたしを離れたただの存在、になっている感じがする。だから、穂高さんの音楽に触れているとき、自分は人間の、とてもいい顔をしていると思う。
アルバム最後の曲「いつか」を聴いて、自分がいつか消えゆく日を思い、最後の最後の、まるでそこでなっているような、今にも息遣いのきこえてくるような三人の演奏に、自分もまた同じ時代に息を吸って吐いて生きていることをとても嬉しく思った。

ワンピースの裾靡かせ、草原に裸足でひとり、凛と力強く立つ、救世主のような穂高さん。自分にとってはそういうイメージと共に、ライブをし、仕事をし、時に失敗や失望したり悩んだり、それでも前向きでいようとする、健気で優しくて、ほおっておけないお姉さん、という印象もあって、そのことがまた、とても嬉しい。

ひかるゆめ。
わたしのあなたの、胸の中の。
ずっと大事に、その輝きを決して絶やさぬと、誓いたい。


          遊佐春菜(壊れかけのテープレコーダーズ)