『ひかるゆめ』コメントです。

穂高さんのライブは実は意外と見ていた。
この頃は生活に追われて新宿や高円寺にもほとんど出向かなくなったけど、アルバムを聴いていると毎日働いては高円寺へ行き友達と音楽の話をして雑魚寝して、また働いてというのを繰り返していた日々を思いだす。その日々の中で穂高さんもいたし、ラフでカッコいい演奏をしていたキャッスルズや、弦人くんアダムさん三富くんの愛のために死すもいた。毎日が夢のように楽しかった。
穂高さんの音楽は自分はどちらかというと苦手だった。本気で歌っているのか信じられなかった。それは穂高さんも俺に対して想っていたんじゃないかな。しかし、それがいつの間にか変わっていた。先月会ったときに話していて思ったのは、穂高さんは知ってる女性の中でもしかしたら一番話しやすいということ。小学校のときのクラスメイトみたいな感じで自然と話せる。向こうは違うかもしれないけど。
そんな風に感じてから彼女の音楽がすっと自然に入ってくる。本当はもう少し『上海バンスキング』での松坂慶子のはっちゃけもあってもいいんじゃないかと思うけど、それは伝説のロックバンド・クリスタルみかんずで期待しよう。
今CDを再生できるのがテレビしかなくて、それで聴いているけど次から次へと知ってるあの曲が流れてきてちょっとどきどきする。毎日たくさん曲が作られ、毎月たくさんのCDが発売されているけどピンとくるものってありますか?もしないのなら、この『ひかるゆめ』を聴いて耳直しをしてみるのもいいかもしれない。


            fusha records 門脇英之