原始の力を見た夜(よ)


遅くなったけれど、4/13の尾林君の、ライブ『原始力発電所』のことやっと書きます。
この夜、尾林君は、なんとなく最初からちょっとだけ、
不安げに見えました。笑
(急な誘いのワンマンだった為、用意が間に合わなかった模様)


ライブが始まって、この夜、
第一部、第二部と、たくさんの曲をうたってくれました。
しかし。なかなか火(電気)がつかない・・・笑。
尾林君のいいときを知っているわたしやお客さんは、
みんなそう思いながら、尾林君のうたを見守っていました。


だけども、いいときをしってるから、そう思うというだけで、
やっぱり尾林君の歌は、すごく広くて、不思議で、大きかった。
尾林君のうたの不思議さというのは、
宇宙の神秘を、あっけらかんと持っているっていうところで、
宇宙の神秘といっても、謎めいていて、神がかったイメージでなく、
もっと、太古の昔から、インディアンの文化や、日本の神話などで伝えられてきたような、
当たり前のこと。
尾林君は、この世界、宇宙のことを、
すごくプリミティブ(*)な、衝動でうたっているだけという感じがする。
(*プリミティブ (primitive)とは、「原始的」「素朴な」「幼稚な」という意味らしい。)


そのへんのにいちゃんみたいな視点で、
だけども、やっぱり尾林君はいつも飄々と、
不思議なことを考えているのです。
そして、なんでこんな歌詞が浮かぶんだろう?と
不思議になるような、大きなことをうたうんです。
それは、宇宙なんです。


人間の煌きというのは、いったいどこから出てくるのだろう。
尾林君のうたの、爽快さ、そして、混沌。
尾林君の心の風景は、とても人間の原始風景に近く思える。
(原始時代にも、尾林君みたいな少年は絶対いただろうな。)



そう、第二部、あと三曲です、というところで、
やっと火(電気)がついた尾林君は、
ぴかーっと発光して、
とってもやっぱり大きなうたをうたってくれました。
きらきらきらきら眩しかった。

いつものおばやしくん終わるのが惜しくって、アンコールをしてもしても足りなかったです。


そう、終わって、みんなで話していて出た結論は、
原始の力は、発電に時間がかかるのだね、ってことでした。笑
ライブ後くつろぐ尾林星


■「4Dシアタ―」
作詞作曲:尾林星


どこかで途切れた
フィルムのような気分


優しく刻めば
気づかない 傷つかない?


君はまだ信じてるの
「私達の未来は輝いてる」と? 僕はもう変わり果てた
この街からどこにも帰れない


昨日のあなたと
明日の君とが争う時には


瞬きのあいだに
浮かんで消えるカットに目を凝らせば
目が回る何もかも
投げ出して触れ合う感触だけ

流れは穏やかに巻き込まれてゆく仔を鳥獣と化す


初めてしか見えない歌を
最後でしか出来ない方法で
銀河の見た夢で会おうよ
四つ目の時計で踊ろうよ


今でも回ってるフィルムのような気分


君はもう知らされた
簡単な答えで増えたのは嫌な夢僕はもう降りれない
8ビ―トでウィリ―のポ―ズのまま


跳び跳ねて ファンタスティックさ
オペラグラスを投げたら
全部忘れて ラストテイクさ
スクリーンから出てきた
駅前の 新ピカの 4Dシアタ―で


西日に照らされた
駅ビルと保留の墓
溢れる人波が
飲み込まれて支配人が笑う


初めてしか見えない歌を
最後でしか出来ない方法で
銀河の見た夢で会おうよ
四つ目の時計で踊ろうよ


宇宙のはじまりで会おうよ
新しい日の二人で会おうよ
三列目の右端にいるから
今からでもきっと間に合うから





尾林星


楽しい夜を、尾林君、一緒に過ごしたみなさん、
ほんとうにありがとう!!