歌が降ってきた夜

11日、あみのめライヴ、無事終了致しました。
本当にありがとう。


あみのめのライブ、ほんとうに素晴らしい夜でした。
第一部、第二部と、たくさんの曲を歌ってくださいました。
第一部は、利光君のアコースティックギターに、
寺島さんがアコーディオン、アコギと、ふたつの楽器を持ち替えて。
第二部は、寺島さんがミュートしたスネアドラムを叩きながら。


雨がしとしとと降っていて、曲間に外から雨音が聴こえていました。
あみのめの世界には、雨音がとても似合っていました。
静かな暗闇の中で、鳴り響くうたと音。 
雨音とまじって、より、優しく響いていました。


昨夜のこの場所は、あらゆる外の喧騒から切り離され、
音楽だけが空間を満たす、聖域のようでした。
たくさんのひとが、あみのめの音楽を、じっと聴き入っていました。
ふたりとも、本当に気持ちよさそうだった。
ふたりで音楽を鳴らすことの喜びに溢れているように見えました。


最初の一曲目、ふたりがうたいだした途端、鳥肌が立ちました。
わたしは、この音楽がほんとうに好きだと想いました。
好きすぎる、と想いました。
聴きながら、
ああ、もう、死ぬ、って何回も想いました。
自分の体がふたりのうたと一緒に空に消えてゆくのがわかる。
一瞬一瞬。
これを恍惚と呼ぶのかな、言葉にするとそういうこと。
でも、そんな単純なひと言では言えない感覚です。
胸が、かき乱される。理由もなく。
なにも、言葉も、関係なく、
ただ、ぎゅーっと胸が苦しかった。
一緒に歌いだしたかった。
でも、二人の聖域には入れない。
聴いているだけしか出来なくて、それでいい。


わたしがいちばん美しいと想うもの、
それがここにあると想いました。
なにかはわからない、形ないもの、言葉にできないもの、
眼にも見えない、どんなに触れたくても手に触れれないなにか。
消えてしまうのに一瞬だけ現れる。
だから苦しいのかな、
美しすぎて死にそうになる。
死にそう、ってゆう言葉、不謹慎にとられるかもしれない、
だけどいつも美しすぎるものをみると、
苦しくて、幸せで、死にそうって想います。
意識が遠のくからなのか、その言葉しか浮かばない。


そういえば2月に、
ポンヌフの恋人」のリマスター版をレイトショーでで見たときも、
おわったあと、動けなくなって、
3時間深夜の寒空の中ぼんやりしていました。
あのときも、死にそうだと想いました。
昨日の気持ちは、あのときととても似ていました。
もしかしたらちょっとだけ言葉にできる秘密、
だれかとだれかが出会って世界に色がつく奇跡、
それをどこまでもどこまでも絞って一点にすると、
あの世界があるのかもしれない。
その奇跡が、あみのめの音楽のなかで
いつまでも消えることなく、ますます輝いている。


昨日、瞬間的に、
今聴いているこの音楽が世界で一番好きだと思いました。
その瞬間、目の前のものが一番だと思えるのって、
どんなにか幸せなことだろう。
本当に嬉しかったです。


長くなってしまいました、ごめんんさいね。
本当は、ライブの感想を書くのが一番苦手なことです。
長い間、自分が感じたことは、
自分の中にただしまっていればいいと思っていました。
言葉にすることで、消えてしまう想いがあると思っていました。
でも、今回のイベント中だけは、頑張って書こうと思っています。
書くならば、本当に想ったことを、
搾り出してでも書いていかなければと思っています。
だから、長くなりすぎたり、敬語が使えなくなったり、
超感情的、個人的でむちゃくちゃだけど・・・


言葉じゃないものを、言葉にする訓練。
この世にある限りある言葉のなかから、
この、心の中にあるたくさんのかたまりみたいなものに、
なんとか一番近いものを探し当てて、選び出す。
まるですべてのものに名前をつけてゆくように。
いつもいつも、ほんとうのそのものとはちょっと違う、とういうずれ、
永遠のジレンマを抱えながら。


以前はそれが苦しみだったけれど、
今はそれもこの世のゲームの中のひとつだと感じる。


読んでくださってありがとう。



ほんとうに、このイベントを重ねるうちに、
自分は音楽がほんとうに好きだと再確認しました。
音楽を通して、たくさんの人に会えて、
幸運です。
今これをみてくださってるあなたとも、
音楽がつなげてくれた。
ほんとうに、音楽って不思議ですね。


(わたしのなかでは詩もダンスも絵も写真も、言葉も、
ぜんぶ、音楽だと思っています。)


そう、この日、聴くことに夢中になりすぎて、
写真を撮るのを忘れていました。
申し訳なく、今日はライブの写真なしです。


最後にあみのめの曲の、歌詞をひとつ載せますね。




           ***



■光のリレー
作詞作曲:あみのめ


当然のように ぼくらは きらめいた
泡になって 水になって 空気を纏う


そして 空に とけてゆく
誰の ものでない 光を 感じ


当然のように ぼくらは 燃え尽きた


そして 宙を 舞いながら
誰の ものでない 光を つなぐ


そして 宙を 舞いながら
終わりやしない ことに 気がつく秘密の恋愛


                
            ***



それから、昨日告知した尾林君のライブタイトル、
原子力発電所」じゃなくて、
「原始力発電所」でした・・・!!
原子力→原始力。
そうか、その違いは本当に重要です!!
昨日のページも訂正しています。
大変な間違いを尾林君ほんとうにごめんなさい。
そして、ライブ『原始力発電所』、
ほんとうに楽しみにしています。
                        ほたか


 
p.s 死にそうって気持ちも、生きているから感じられるのだね。