夏の夜、草むら、星。

明日は穂高企画、『夏の夜、草むら、星。』のよるです。


場所は大好きな八丁堀七針にて。
開場六時半、七時からスタートです。
出演は、私、賢いユリシーズ、にしやまひろかずさん、関雅晴さん。


もう一年半以上前、賢いユリシーズの大濱君に、
ユリシーズを東京に呼ぶね、と約束して、
ずっと自分の中であたためてきた企画です。


去年一年間、なかなか元気が出なくて、
ずっと、なかなか行動にうつせずにいたのですが、
今年の春くらいから元気が出てきて、
やっと実現することが出来ました。


賢いユリシーズ、大濱君、
前に会ったときは二十歳でした、
東京でのライヴに呼んでくれて一緒に演奏しました。
私は彼の音楽が大好きで、また東京でやってほしい!っておもって
私が呼びたいな、っておもいました。


あれから二年くらい経つけれどこの二年どうしていたかな。
二十歳くらいの二年ってすごく大きい。
色んなこと変わっていく時期だと想うけれど
沢山の人に出会って、沢山の自分に出逢って、
彼は心の感じたことをたくさん曲にしてるだろうな。
あいかわらずたくさん良い曲が出来ているんだろうな。


彼は若いけれど凄い。
凄くいい曲がたくさんあります。
そして音楽に対して自分の思想を物凄く持っている青年です。
私は逢うたびに教えてもらうことがたくさんあります。


今回は私が見たことのないたくさんのバンド仲間をつれてくるとのこと。
凄く凄く楽しみです。
私も大濱君が私とのやりとりの中で創ってくださった素晴らしい曲、
「ふたり」という曲で一曲一緒にうたわせてもらいます。


この曲が私は本当に大好きで大好きで、
明日一緒にまたうたえることが本当に嬉しいです。
ここ何週間かずっと頭の中で流れています。
本当に楽しみだなぁ・・・・。


そして大濱君に逢わせたい人、という基準で、選ばせてもらったのが
sekifuの関雅晴さん、大分からにしやまひろかずさん。


関さんとはもう出逢って十年になります。
忙しさにかまけてここにはかけていなかったのですが、
今年の春も関さん一家と一緒に仙台に連れて行っていただき、
自分のうたと、関さんのステージのなかで、うたってきました。
あまりに大きな旅の出来事は、帰ってきてもいつもぼーっとしすぎて
なかなか文章に書くことが出来ないのが不思議です。
言い訳みたいだけれど、本当に何故かそういうことがたくさんあります。
一昨年の仙台のことも、去年の夏の宮崎のことも、
未だ書けてない。でも忘れていないからいつでも書けるのです。
いつか、書こう。


とにかく関さん一家と仙台に行ったことはものすごい楽しい旅で、
それと同時に、関さんのライヴはものすごく良かった。
関さんは私より10歳くらい年上だけれど、
なにかいつも見るたびに前よりもっと良いライヴをみせてくださる。
どんどん関さん自身の生き方がうたに出てきている気がします。
ずっとうたと格闘していらっしゃるのだと想う。


私はそのライヴで、関さん作曲の曲にコーラスを二曲、そして、
関さんからうたってみませんか?というお誘いをうけて、
日本の心の唱歌、「からたちの花」をうたわせて頂きました。


「からたちの花」は日本の唱歌のなかでも自分の心に残っている曲で
すぐにうたえるだろうと思い込んでいたのですが、
旅の前に、関家に行って練習したとこ、とっても難解な曲で。
一番〜四番まで、全部メロディが少しずつ変わってゆくのです。


何度も何度も関さんにピアノと一緒に練習をしました。
最初は音痴だったうたも、二時間三時間くらい繰り返すうちに
すこしずつうたえるようになってきて、
「からたちの花」の作曲者、山田耕筰が、
なんでメロディーを微妙に変えていったかだんだんわかってきて、
北原白秋の詞、とともに、
さらさらとかわっていく色、風景、
からたちの白い白い花のうつくしさ、
その樹のまわりでひとがくらしている風景、四季、
こどもたち、そのこころの景色を、
全部言葉に合わせてメロディまで変えていっていて、
そのうたをつくるという作曲者のしごとの素晴らしさに、
改めて日本の昔の唱歌の奥の深さに感嘆させられました。


仙台でのライヴでは「からたちの花」をうたったあとに
yumboの渋谷さん、ナツさんと三人の合奏する、
関さんが作曲した後奏がつきました。
その後奏はただただ美しく、天に召されるような
すべてが昇華されるような素晴らしい時でした。


あの時を想いだすと、「とむらい」という言葉が思い浮かぶけれど、
それは仙台の震災で亡くなった方にではなく、そこに居る皆、
今の自分自身へのとむらいだったのではないかと想っています。


そのときの素晴らしいライヴ演奏は、
関さんが「日常」というCDRにして残してくださいました。
もし興味があればsekifuのHPから通販もされています。聴いてみてください。


あの頃は春だったけど未だ寒くって
うたう息もピンと張りつめていた気がします。
なんだかとても良い想い出です。


そしてたった5ヶ月だけどもうだいぶたったようなきがしています。
冬が春になり、春が夏になり、
関さんとまた東京でライヴをできることになりました。
そして明日も「からたちの花」を
一緒にうたわせていただくことになりました。
関さんのライヴはソロではなく、
関さんの東京で一緒に演奏しているミュージシャンたちもともに、
関雅晴(gt,pf,vo)・小林士朗(tp,hrn)・遠藤里美(as,ss,cl)
という編成でされるそうです。
楽しみにしています。


そしてにしやまひろかずさん。
彼もこの春に出逢った方です。
彼も多分二十歳くらいの若い男の子。
はるばる大分から無善寺のライヴに演奏しにきてくださり、
びっくりなことに私の現在の実家と同じ宇佐市とのこと。
こんなことがあるのですね。


にしやまさんはたった一度しか見ていないからまだ彼のことや
彼の音楽のことを上手く言葉で形容出来ないけれど、
無善寺で彼と初めて出逢い、少しはなしたあと、
少し関西っぽい大分のなまりとあどけない風貌をした彼の番になり、
彼がうたいはじめたとき驚いたことを覚えています。
若い人のうたというかんじがいっさいしなかった。
大分の自然の中でゆっくりと時間をくらしているからなのか?
わかりませんが、とてもおおらかな、
現代の若者の生存感覚からだいぶんはみでている感じがしたのです。


大濱君、関さんときまったあと、
あと一組をだれを呼ぼうかなぁ、と迷っていたときに、
たまたま迷惑メールフォルダにはいってしまっていた、
4月のライヴのあとにもらっていたにしやまさんからのメールに気づいて、
彼のうたをもう一度聴きたいな、と想ったと同時に、
あぁ、関さんや大濱君にも聴かせたい、もう一組は彼だ、と想ったので、
今回三組めににしやまさんを呼ぶにいたりました。


不思議なみちびきで明日のライヴ出演者が色んな場所から集まって、
私以外は自然と男のかたたちのうたばかりになっています。


私は最初にうたって、
そのあと三組の演奏をたまに参加させてもらいながら、
ゆっくり見ようとおもっています。
ああ楽しみ・・・!!!きっと私が1番楽しみにしています。


明日もきっと暑いだろうけれど、
みんな心熱いけれど原始感覚のひとたちなので、
七針は涼しい夜になるような気がする。



どうぞ気が向いたらいらっしゃってくださいね。
きっと草むらには星が光ると想いますよ。


絵、大間香織