雪、雪舟さん、ねるねる祭


雪が降りましたね、
だけど最近、いろんなところで
春が来たね春が来たねって、言葉をよく見かけます。
3月です。
今日のとうみんにっきは少し長いです。


ここに書くの、遅れてしまったけれど、
3月4日、ライヴをします。
久しぶりの、自分企画、高円寺書林にて。
雪舟えまさんとのツーマンライヴ、
『夢の歌会〜春の魔女☆夢☆ねるねるまつり』
を行います。


この『夢の歌会』は、
自分の好きなアーティストひと方を呼んで、
その方と、お客さまと、わたしで、
ゆっくり、時間を気にせず
濃い時間を過ごせるような夜を、
ゆっくりたまに企画してゆこうと想っているシリーズイベントです。


アルバムの発売記念以外に、自分の企画をするのは、
去年の「みんなのアコースティックワンマンライヴ」以来。
高円寺書林でシリーズ企画しようという気持ちは
ずっと、ずっと、あったのだけど、
なかなか重い腰が上がらなかったです。


震災から1年、アルバム発売や、なんやかんや、
いろんなことがありました。


ずっと、心が変だった。
変としか言いようがないような、
自分じゃなくなったみたいな
変な状態がずっとつづいていました。


落ち着かない心でたくさんの人に会ったり、
あたらしいことを始めたりしてしまうと、
自分の力を出せずに中途半端な慌てた言動で
人に迷惑をかけることが私は多くて、
だから、頭のなかに案があっても、
ずっと形にできなかった。


でも、ずっと、こんな企画がしたいな、という気持ちは
去年いっぱい頭にありました。
そして一番最初に誰か呼ぶなら雪舟さん、と決めていました。
ずっと想いながら、雪舟さんには何度も二人でお茶をしたり
お話しする機会はあったのだけど、
いざ会うと、誘う言葉が、口から出てこなかった。
そのたびに、まだ自分の準備ができてないんだなぁと想っていました。
口から言葉が出てくるまで、待っていようと。


去年の3月、震災後、2か月間にわたって行った企画、
『みんなのアコースティックワンマンライヴ』の第1回目は、雪舟さんでした。
あの夜、先頭をきって、やってくれた雪舟さんのライヴ、
どんなに頼もしかったかわかりません。


あのときはもうただ心に導かれるように
何の準備もなしに無鉄砲にイベントを企画して、
自分で何を始めたのかもよくわかっていなかったのだけど、
雪舟さんの一回目のライヴを企画者として見て、過ごして、
このイベントを始めたことはまちがいじゃないんだって、
心を強く持てたことを覚えています。


わたしは募金よりなにより、
あのとき人に会いたかったし、
人と瞳や言葉を交わしたかったし、
誰かの表現を見たかったんです。


「ちいさなほのお朗読会」
雪舟さんがその1回目につけてくれたライヴのタイトル。
タイトルそのまま、
小さなろうそくの光だけでおこなわれたその夜は、
私や、たぶんそこにいたお客さんの心にも
なにかちいさな炎を灯したのでした。


ほのおは、
あたたかさでもあるし、
生きる、という決意みたいなものだったんじゃないでしょうか。


本当に、
そんな大げさな言葉があの時は普通だったくらい、
あのときの東京は、人の心は、
暗闇につつまれてたとおもう。


本当に、あの夜のことは一生忘れられないとおもいます。


そしてこの一年、
見た目に暗闇がなくなっていって、
街がなにもなかったような表層に戻って行けば行くほど、
自分はものすごく動揺していました。


本当は、1年くらいずっと暗いままで
よかったとおもってしまうくらい、
時間がすすむことについていけていないじぶんがいました。


去年はいろいろやっていたようで、
ほとんど一歩も動いていなかったと想う。
(アルバム制作は、まえにすすむというより、
今までの全部を、形にしたという感じでした。)
そして1年たって、やっとおずおずと
踏み出す一歩が、この企画です。


いろんなこと、
わたしは消化するのにずいぶん時間がかかる方だと思う。
そして時間をかけないといけないと想ってる。
消化しないまま流れて行ってしまうのがこわい。


いまも、人と会って、
あの頃の話をするとほっとする。
やっとふりかえれるようになり始めたんだ。
あのとき自分がどういう気持ちだったか、とか。
どういう気持ちでむきあったらいいか、とか。


去年の4月に、芦屋、山村サロンにて、
阪神大震災東日本大震災、復興支援チャリティコンサート
に出演させていただきました。
昨年末、今年のお誘いもいただいたとき、
自分は去年の4月から一歩も進んでいない、
同じライヴしかできない、とおもいました。
それで一旦お断りしてしまったのだけど、
今年に入ってなにかが変わって、
すこしだけ前に進んだ気がして、
やっぱり今年、出演させていただくことになりました。


なにかが変わって、という
そのなにかがなんなのかはまだ言葉にできてないけれど。


今年に入って、やっと、
この企画がやれるような気持ちになって、
雪舟さんをお誘いし、
企画してみたらちょうど3月。
ああ、すごくすごく特別なイベントになるな、って
胸がいっぱいです。


そして、雪舟さんと打ち合わせをして、
なにかお互いに一緒にやろうか、ということになって、
話し合っているうちに、
雪舟さんに、「ひかるゆめ」の全歌詞を
朗読してもらうことになりました。
うわぁぁぁ、信じられない。
嬉しすぎます。
全身をこらして、私は聴こう。


そして雪舟さんのライヴでも、
わたしが後ろでカシオトーンを使って、
即興のような伴奏をします。
雪舟さんの世界に、音をつけさせていただきます。


雪舟さんとは何度も競演をしていますが、
ふたりでなにかやるのは初めてです。
本当に、楽しみです。


「ひかるゆめ」は昨年3月5日に一回目の録音がされました。
その1年後、雪舟さんに、歌詞を朗読していただく・・・。
偶然とはいえ、まるでなにかの弔いの儀式のようだな。
そしてわたしにとっても20代最後のライヴ。
大げさだけど、全部なにかの運命なんだろうと想うのです。


だけど4日は、
そういう重い濃い深いものだけじゃないですからね、
みんな軽くあそびにきてくださいね(笑)


だって、そのひは、
ねるねるねるねをみんなで練って、食べようっていう、
雪舟さんの面白い夢も叶える夜にもなるのです!!


魔女パーティ、とおもって、
どうぞ遊びに来てください。


書林は小さなスペースだから、
残席がもうあまりありません。
来られる方は、どうぞ予約をお願いします!


ご予約メール
keroyonkara☆gmail.com (☆をアットマークに)


あとちょっとで春。
一か月後には桜が咲くなんて。
嘘みたい、夢みたいだね。