ゆめをみてもいいかい

keroyon03132011-06-07


夕陽の中の愛の奇跡/藤城清治 目黒自宅スタジオ展にて


藤城清治さん


あなたはどんな夢をみているんですか。
あなたは「どんなひともこころのなかにこびとをひとりもっている」って言いました。
あなたは80歳をこえて、
これからはげんじつのふうけいもえがかなくちゃいけない、っておもって、
げんじつにあるビルや、街や、ふうけいもたくさん影絵にしていたけれど
あなたがかいたげんじつは、灰色で、色がなかったよ。


あなたがげんじつふうけいにつけたした小人や、花の飾り、星のキラキラ、
それは逆に対比されてまぶしいくらい色鮮やかだった。


それが不思議だったです。
あれはわざとですか?


あなたのあたまのなかにある理想は、
完璧で統一されたものなんですね。
合わせ鏡でうつしたら、ずっとずっと無限にゆーとぴあがつづいていました。
そこに、とおりすがりのおばあちゃん、
これどうなってるの?不思議ねえ〜って、
おばあちゃん鏡をのぞきこんだら自分がいっぱいうつりこんで、
びっくりしていました。
おばあちゃんむげんにふえて、
鏡の中で何∞人のおばあちゃんも、のぞきこんだ何∞人のわたしも、
みんな一斉に笑っていたよ。
まるで永遠にそこにいるみたいに。
だけどわたしとおばあちゃんは、そのあとすぐに、
つぎの絵を見に、ぱっと次の時間に移動した。
今一緒に笑いあったけど、絵を見て並ぶ人ごみの中に入ったら、
もう他人になってそれっきりだった。
でもあのかがみのなかの絵のなかは永遠に、ずっと小人が踊って、
はながさいて、にじがでて、とりがとんで、音楽が鳴っているのですね。
それが藤城さんのほんとうのねがいなんでしょう。


現実はそれだけじゃないことをたくさん知っているからこそ。


きのうは等々力渓谷にも行って、
マイナスイオンを浴びました。
現実世界から階段を50段くらい降りるだけで
そこはほんとうに静かでひんやりした別世界がひろがっています。
綺麗な空気を吸いながらくだらない話をして歩く。
ひととおり見て歩いて、休憩。
連れがお手洗いに行ったとき、
ひとりで湧き水を汲んで、手に流してみました。
水が手にあたる瞬間、その瞬間、ふっとこころの色がかわった。
あっ今なにかが治った。
ここ数日心にどよんと溜まってたなにかが。。。
天然の水はひんやりきもちよく、
こころも静かでひんやりしていました。


また階段を50段あがって、地上に戻る。
ここがわたしたちの生きている世界。
空がまぶしい。


等々力にでっかい成城石井のスーパーがあって、びっくり。
たくさんのワインやパッケージの美しい輸入食材はいくら見ても飽きたらず
たくさんの世界中のお茶たちの前で、ついつい
「お金持ちになりたーい!」と叫んでしまいました。
そうしたら連れが、
「これが毎日だったらこれが普通になってしまうよ」と言ってくれました。
ああ、そうだね、
ときどき、来よう、
そして来るたびに、ひとつだけお茶を選んで、大事に飲もう。
外国のチョコレートを買って、駐車場の前で食べました。


夜はほたるもみにいきました。
ほたるの光って、なんであんなに綺麗なんだろう。
眩しくて、だけど、眼にやさしい。


ひかることはいきてるあかし。
せいいぱいひかるほたるたち
きれいだった。
ずっといつまでも見ていたかった。



帰ったのは24時。
でぶちんがアパートの共同玄関の塀の上で、
待ち構えていました。
こちらを確認するとにゃあーって叫びながら降りてきました。
でぶちん遅くなってごめんね。
おわびにたくさんたくさんなでてあげました。


美しいものをたくさん見た。
素晴らしい一日
こんな日が一生で何回もありますように。
こんな一日のために、毎日がんばって働こう。
らいげつは、クレー展。