夏の終わりの秋の始まり

すっかり秋が来ました。

この夏の全部のライブ、
そして先日の円盤でのワンマンライブ、
本当にありがとうございました。


たくさんのお客様に来ていただいて、
じっくりと聴いていただき、あたたかな空気につつまれて
なんだか本当に本当に嬉しかったです。


この夏は本当にライブをたくさんやりました。
いっこいっこが大切なライブすぎて、心も体もたくさん使った感じです。


この夏のライヴのひとつひとつが、
大事な大事なひとたちと過去を反芻しながら、
時が進んでいることや、今、というものを
いたいほど感じさせられるようなものばかりで


変わったこととか、変わってないってこととか、
大事なことをすごく再確認できるような
いっこいっこが通過儀礼のようなライヴで、
自分を変えてくれて、色々背中を押されました。


関わってくださったたくさんの大事なひとたち
ほんとうにほんとうにありがとう。


夏が一気に終わって秋が一気にやってきて、
蝉が最後のいのちを鳴くように、
先日の円盤では自分なりの今精一杯のうたをうたって、
一旦自分の中のひとつの季節が終わった感じがしています。


次は9月30日のアピアライブですが、
それまでほんの一時ライブがないので、
少し休んで、生活を建て直しつつ、秋を感じて、
すっきりとしたきもちでライブをやれますように心を充電したいです。



そして、最近、いろんなことやっと覚悟がきまり、
新しいアルバムをつくろうと動き始めました。


ひかるゆめが出てちょうど二年。
思ったより早く、今、つくりたいと思える日がきました。


この二年の間起こったこと。
この二年の間出来た曲。


今しかつくれないと思いました。
大人でもなく若者でもなく
もう先が長くないわけでもなくかといって未来がこれから無限でもなく。


だれでもそうだけど、
何歳でもそうだけど、
でもさんじゅういっさいのときというのは二度とこない。
きっとだんだん私は足場を見つけていく。
この足下のぐらつきもいつかはさだまっていくだろう
それはとても素敵なことだし心から望んでいることです。


だけどそうなることで失うものがあることも知っている。
あの頃のこと忘れてしまうことはないけれど
きっともう戻れない。
私はもうわざわざ苦しい方へ戻ろうとはしない。


かろうじて今は少しまだその間で揺れていられる。
この揺れもそのうちだんだんに揺れ幅が小さくなり
そしていつか完全になくなる日が来るだろう。
来てほしい。


今の間に出来たうたを今のうちに閉じ込めてしまいたい。
ひとつの夏を越えて、
そう思えました。


夏前まではいっさい見えなかったのにな。
だけどかげろうのように心の中にずっとあって
今、というときまで
出てきたくて我慢できなくなるまで
絶対に焦らないと決めていたおかげで
今、今、今だ!ってなったとたん
とたんに姿をくっきりと現し、
すごいスピードで動き始めました。
心の中で爆発して。


京都の石橋さんに速達で手紙を送ってしまいました。
今思えば普通郵便で充分だったな(笑)。
心は早いよ。


そしてまた、素早い石橋さんからの心のこもった返信に
仕事帰りの月島の道路沿いで、うっと涙していまいました。
あの夜、今年最初の秋の風が吹いていた。


進んでいきます。
焦らずに。


たくさんの人に頼って。


また報告します。
皆さまも、素敵な秋を。